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偽文士日碌

八月二十三日(土):45-46

バイトしているのだそうだ。おれは両手に花。
 車でヨドバシカメラへ。サイン会場は七階の有隣堂AKIBA店で
ある。まずのいぢさんが先にサインをし、流れ作業で次におれがサイ
ンと落款。のいぢさんは為書きまでやってくれた。凄いスピードで描
くので、手が痛くならないかと心配する。おれも今回は毛筆ではなく
マジックペンで手早くサインしたので、ずいぶん楽ではあった。煙草
が喫えないのだけが苦痛だったが。
 萌えのコスチュームの女の子が多いのではないかと楽しみにしてい
たのだが、意外にも女性は六、七歳の女の子をつれた女性も含めて百
五十人中たったの七、八人。ほとんどは男性だった。サインは「ファ
ウスト」に限定されていたが、一人で五册持ってきた人もいた。一册
の厚みが約五センチだから、たいへんな量になる。聞けばこのサイン
会の整理券にプレミアがついて、四千数百円でネットで売られていた
らしい。お馴染の顔も何人かいて、そのたびにほっとする。
 三時十五分に開始して終ったのが五時。全員八階のレストランへ移
動し、おれはさっそく一服。二時間半我慢していたことになる。のい
ぢさんの旦那さんの簑田さんも来ていて、講談社の人たち五、六人も
含めしばし歓談。ここでも萌え喫茶や書店さん用の「ファウスト」や
色紙にサインさせられる。色紙には毛筆で揮毫落款。さらにおれはの
いぢさんのご友人のために四枚、色紙を書かされた。疲れた。
 また太田君が送ってくれ、神宮前のわが家への帰着は七時。
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